藤七温泉 彩雲荘
藤七温泉は、海抜1400メートルにある東北最高所に湧く秘湯温泉宿です。
1軒宿の彩雲荘が営業していて、八幡平山頂へも近い場所にあります。
アクセス道が冬季閉鎖されるため、営業期間は4月下旬から10月下旬までです。
西側からなら国道341号線からアスピーテライン、東側からなら国道282号線から樹海ラインまたはアスピーテラインを使います。
路線バスで行くなら、盛岡駅から岩手県北バスが、田沢湖駅から羽後交通バスが出ています。
藤七温泉の停留所まで行く場合は、岩手県北バスを使うことになります。
ゴールデンウィーク前までは冬季閉鎖で営業していません。
営業開始後もしばらくの間は、アスピーテライン、樹海ラインともに17:00~8:30まで通行止めになるため、日帰り客は午後4時30分くらいには出なければなりません。
店の前が車でいっぱいの時は、少し離れた場所に駐車場があります。
受付で料金を支払い、浴場へ向かいます。施設全体に硫黄臭が漂います。
一面が露天風呂
ここは、積雪による施設の損傷のため、来るたびに浴場の配置が微妙に変わっている気がします。
前回は男性用内風呂が雪で倒壊して使用不能。女性用は常に確保されているようです。
しかも、女性用露天風呂はかなり眺めが良いらしいとのこと。
開業後は徐々に直されているのかどうかは分かりません。
内風呂には洗い場があるのですが、ここのシャワーから出るお湯は源泉なので、帰りに体を綺麗に洗い流して帰ることは出来ないと思います。水は多分、雪解け水だと思います。
そこいらの温泉施設なら、これだけで絶賛されるでしょうが、ここは温泉天国である東北。
寒ければ、かけ湯のついでに入る人はいるかもしれませんが、この程度の内湯に誰も長居はしません。なぜなら…
扉を開けると、そこには大露天風呂が広がっているから。
露天風呂は4~5か所あります。以前はもっとあったように記憶していますが、「危険!立ち入り禁止!」と書かれたロープが張ってありました。
露天風呂の近くには、店の人が温泉たまごを作る場所があり、温泉たまごは午前中にはだいたい売り切れるようです。
基本的に混浴になるのですが、女性専用の露天風呂も用意されています。
浴槽内の温度は、源泉の湧きだす量によって、それぞれ異なります。
湯舟の湯加減は入浴してみないと分かりません。皆それぞれ好きな浴槽に浸かっています。
入浴
源泉は上流にあり、多分ポンプ等の施設はなく、パイプを伝って湯舟に流れ込んできます。
当然、加温・加水などしていません。
パイプから流れ込んでくる源泉の他に、湯船の下からは無数の泡がブクブクと湧いて来ます。
場所によっては、熱い温泉が湧いているスポットがあり、火傷しそうになります。
泉質は単純硫黄泉(硫化水素型)で、源泉温度は90.6℃。
湯船の底にはすのこが敷いてあり、その下には多量のドロが沈殿していて、ものすごい硫黄臭を放っています。
美肌効果を狙ってか、この泥を体に塗りつけている人もいました。
野性味あふれる温泉を満喫することが出来ます。
混浴ではありますが、午後7時30分から1時間は女性専用の時間帯になります。つまり、宿泊客以外の女性は、混浴の時間帯の女性専用露天風呂しか入浴できないことになりますが、体にタオルを巻いて入浴している若い女性もいました。
道が冬季閉鎖される午後5時前になると、施設のスタッフがやって来て、宿泊客以外は全員麓にあるゲートまで下りるように教えに来てくれます。
麓まで約20分も見ておけば足りると思います。ゲートを閉める前に道路管理会社の車が確認しているので、閉じ込められることはありませんが…。
源泉
色々な温泉に入って来たが、ここだけは別格です。
余りに個性が強すぎて、他の温泉がかすんで見えてしまいます。
今まで入って来た温泉の中で一番は?と訊かれたら間違いなくここを挙げるでしょう。
温泉好きを自負する人なら、1度は入っておくべき温泉の1つだと思います。
東北に来ると真っ先にここに来たくなる温泉です。
上流には源泉があり、彩雲荘の前の坂道を車で登って行くと、左手に見えてきます。
藤七温泉 彩雲荘 基本情報
住所 | 岩手県八幡平市松尾寄木北の又 地図 |
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営業時間 | 8:00~18:00 (4月下旬~10月下旬) |
入浴料 | 600円 |
駐車場 | あり |
手すり | なし |
シャワー | あり(温泉) |
石鹸・シャンプー | あり |
備考 | 男女各内湯1、露天1、混浴露天各種 |