四万温泉 御夢想の湯
四万温泉は、群馬県吾妻郡中之条町にある温泉です。
「四万の病気を治す温泉」から名前が付けられ、昭和に発行された群馬県の郷土かるたである、”上毛かるた”でも詠まれています。
国道353号線最北端にある温泉で、四万川ダム下流を流れる四万川に温泉街を形成しています。
温泉街は5つの地区に分けられていますが、そのうち、新湯、日向見、山口の各地区に3軒の無料の共同浴場があります。
四万温泉は、延暦年間に坂上田村麻呂により発見されたとする説と、永延年間に源頼光の家臣・碓井貞光により発見されたとする、ふたつの説があります。
温泉街として発展し始めたのは1563年からで、1954年には国民温泉保養地第一号に指定されています。
江戸時代には「草津の上がり湯」と呼ばれ、強烈な酸性湯の草津温泉に訪れた湯治客が立ち寄り、四万温泉で、刺激を受けた肌を整えて帰路についたそうです。
御夢想の湯は、四万温泉に3つある無料共同浴場のうちの1つで、一番上流にあります。
すぐ隣には、国の重要文化財である日向見薬師堂があります。
国道353号線から標識に従って県道239号線の坂を下り、右側に見える橋を過ぎ、対岸に渡って左に曲がります。
「上の湯」とは反対方向にある川沿いの細い道をT字路の突き当りまで延々進み左へ。道なりに進んでいくと坂になっていて、日向見薬師堂へ行くと目の前に「御夢想の湯」が見えてきます。
正直、分かりづらいのでナビに頼るのが無難です。
浴場の隣には駐車場があります。
入浴
木造建ての施設の外観は、いかにも共同浴場と言った雰囲気が漂っています。
施設内も最近建て替えられたように清潔に保たれています。
施設は、外観とは裏腹に地下1階があり、入り口のある1階部分は脱衣所になっています。
浴室は、脱衣所から階段を下りてへ向かいます。
外からは、中がこんな造りになっているとは思いませんでした。
脱衣所から下を覗くと、浴槽が見えます。
第一印象は、とにかく明るく、四万川の清流を見下ろすことのできる大きな窓が取り付けられています。
この様な、凝った造りの共同浴場は、他では見たことがありませんでした。
嬉々としながら階段を下りていきます。
浴槽は小さく、実際に経験があるのですが、3人が入浴するのが限界です。
温泉は無色透明で、泉質はカルシウム・ナトリウムー塩化物・硫酸塩温泉。源泉温度は56.6℃。
加水するための水道とホースが備え付けられていますが、湯温は適温で、加水する必要はありませんでした。
最高の温泉に浸かりながら、窓から見える美しい自然が、ゆったりとした気持ちにさせてくれます。四万温泉の無料共同浴場で1番だと思います。
お昼の3時には営業終了になってしまうので、近くを通る機会があっても、時間帯が合わないのが残念です。
四万温泉 御夢想の湯 基本情報
住所 | 群馬県吾妻郡中之条町四万 地図 |
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営業時間 | 9:00~15:00 |
入浴料 | 無料 |
駐車場 | あり |
手すり | なし |
シャワー | なし |
石鹸・シャンプー | なし |
備考 | 男女各内湯1 |